このたびの樽生は、伊勢角屋麦酒(三重)のCIPA(チャレンジャー・インディア・ペール・エール)と、鬼伝説ビール(登別)のシルク・長期熟成バージョンです。
(画像は後日)
CIPAは、チャレンジャーという英国では定番のホップを使ったIPAで、干し草の如き柔らかいホップの香りと慎ましい苦味、そしてどっしりかつしなやかなボディのバランスが素晴らしく、極上の気品を感じます。柔和な微笑みと物腰、そして仕立ての良いスーツにくるまれた強靭な胸板・・・嗚呼まさに英国紳士!今年の私的NO.1かも(年始の頃の記憶は既に霧の彼方ですが)。
シルクは、ウィートラガーという小麦を使った飲みやすいビールですが、今回は長期熟成のバージョンです。口に含むと熟した果物のような馥郁たる香りが広がって、ベルギービールの複雑さがお好きな方に気に入って頂けそうな美味しさです。ちょっと今は最後にホップの特徴が出すぎて感じるかな・・・日にちがたつうちに馴染んでいくのではと期待しています。
両者ともいずれ劣らぬオトナの美男美女っぷり。『トーマス・クラウン・アフェアー』のピアーズ・ブロスナンとレネ・ルッソって感じです!・・・と言ってもアラフォーにしか通じませんでしょうか。
そして、紹介する機を逸し、こっそり始まり終ってしまったのがロコビア(千葉)さくらスチームです(申し訳ありません)。
さくらは佐倉市のさくら、スチームはビールの製法の一種です。通常低温で発酵させるラガー酵母を使用して、エールのように高温発酵させるというもの。アメリカのアンカーというブルワリーのものが有名で、日本でも手に入りやすいです。さくらスチームはレモングラスを使用しているので、ホップとは違うハーブの苦さが印象的でした。
ちなみにロコビアは、香りの生というケルシュタイプのビールを定番で作っていまして、こちらはエール酵母を低温で発酵させるという、スチームと対照的の製法で「シャルドネのような香り」のこれまた美味しいビールです。こちらはまたそのうちやります!